2014-06-28

DebianのChromiumでFlashを見る

Flashという障壁
いつもセキュリティホールが見つかる対象として諸悪の根源的な扱いも受けることの多いFlashですが、それでもあったほうが便利な状況は未だに多く、特にデスクトップ用途ではその傾向が顕著です。
また、GNU/Linux上での扱い方もコロコロ変わったりするんですが、Debianで扱う[1]上で今の時点で一番筋の良さそうな方法を記載します。前提は以下。

  • ChromiumブラウザでFlashを使う
  • アーキテクチャはi386/amd64

Chromium上でのFlashの扱い
(Chromeではない)Chromiumを使う場合、ブラウザにFlashが同梱されていないため、手動で導入する必要があります。(ChromeにはPPAPI版のFlashが同梱されているので、このエントリの手順は必要ありません)
Flashの導入はパッケージとしてaptからできますが、NPAPI版[2]とPPAPI版[3]のパッケージがあります。詳細な違いは把握してませんが、NPAPIは古いアーキテクチャでメンテナンスが大変らしい、基本的にChromeはNPAPIのサポートをやめる方向、バイナリをadobeからダウンロードしてくる。PPAPIは新しいアーキテクチャで、GoogleがメンテしていてバイナリもGoogleからダウンロードしてくる。という違いはあるようなので、ここではPPAPI版[4]の導入をすることにします。

パッケージのインストール
# apt-get install pepperflashplugin-nonfree
インストールは以上で、パッケージのインストールの場合はバイナリを落としてきてインストールまでやってくれるみたいです。

普段のメンテナンス
pepperflashplugin-nonfreeパッケージ自体はflashのバイナリを含んでいるわけではなく、update-pepperflashplugin-nonfreeコマンドの実行によってバイナリが更新されているかを判断するようです(NPAPI版のflash-plugin-nonfreeと同じ)
# update-pepperflashplugin-nonfree
Usage:
  update-pepperflashplugin-nonfree --install
  update-pepperflashplugin-nonfree --uninstall
  update-pepperflashplugin-nonfree --status
Additional options:
  --verbose
  --quiet
ということなので、--statusを付けてアップデートがあるかチェック、あれば--installで更新ということになります。(更新があるかどうかを自動的に確認する方法は無さそうです。)
ちなみに、現在の状況は
# update-pepperflashplugin-nonfree --status
Flash Player version installed on this system  : 14.0.0.125
Flash Player version available on upstream site: 14.0.0.125

導入されているバージョンは、Chromiumから「chrome://plugins/」を開くことでも確認が可能です。

[1] https://wiki.debian.org/FlashPlayer
[2] https://packages.debian.org/jessie/flashplugin-nonfree
[3] https://packages.debian.org/jessie/pepperflashplugin-nonfree
[4] https://wiki.debian.org/PepperFlashPlayer

2014-06-21

LMDE UP8(MATE)での日本語入力にfcitxを使う

以前のエントリ[1]の内容を新しいPCでやってみるとできないことに気づいたので、LMDE UP8(MATE)を新規インストールした際の設定方法を確認しました。
LMDEでの設定方法ですが、他のdistro(特にDebian系)でも応用できるのではないかと思います。

関連パッケージのインストール
パッケージをインストールします。
# apt-get install im-config fcitx fcitx-mozc fcitx-frontend-gtk2 fcitx-frontend-gtk3 fcitx-frontend-qt4 fcitx-frontend-qt5 fcitx-ui-classic fcitx-config-gtk mozc-utils-gui
im-configコマンドでfcitxを指定します。(以前の手順ではコンソールから選びましたが、-nオプションでinput method nameを指定するとコマンドだけで変えれるみたいです。
$ im-config -n fcitx
Xをログアウトしてもう一度ログインし、「設定」→「Fcitx設定」を開きます(メニュー開いて右上の「すべてのアプリケーション」を選択しておいてください。)

「入力メソッド」タブにmozcが追加されてるのを確認して、「全体の設定」で入力メソッドのオンオフを変えたりします。



今度はメニューから「設定」→「Mozcの設定」。


「一般」タブでキー設定の選択をATOKに。


「辞書」タブに「Unicode6絵文字変換」というのがあったので選んでみました。


以上。

余談
パッケージを大量にインストールしてますが、こんなにちまちま指定しなくてもLinux Mint Japanが提供する「mint-gnome-ja」パッケージをインストールすると色々ひっくるめてインストールできます。
ですが、とにかく以下の点があり(個人的に)お勧めできません。

  • ibus入れてくる[2]
  • takaoフォント入れてくる[3]
  • 他にも使うかどうかわからないパッケージ色々入れてくる

これでもいいという方はmint-gnome-jaを入れるほうが楽なので、入れ方をググってもいいと思います。

[1] http://utimukat55.blogspot.jp/2013/10/ibusfcitx.html
[2] ibus使い続けて問題なければfcitxユーザーこんなに増えてないよね
[3] 画面表示はVLゴシックの方が見やすいし、改まったゴシックならモトヤLシーダ(fonts-motoya-l-cedar)/モトヤLマルベリ(fonts-motoya-l-maruberi)使えばいいかなというのと、takaoフォントの優先度がむちゃくちゃ高いのが嫌なので

2014-06-04

aptでパッケージを更新しないようにさせる

こんな時
パッケージを固定したい!(Debian系またはaptをパッケージ管理に使っているディストロで)
pinでもいいのだけど
もっと別のレイヤーで、aptのpinningではなく、dpkgの機能(dpkg --set-selections)を使って更新対象から外す方法です。
例えばisc-dhcp-commonとisc-dhcp-serverを更新したくない場合。
# apt-mark hold isc-dhcp-common isc-dhcp-server
isc-dhcp-common は保留に設定されました。
isc-dhcp-server は保留に設定されました。
現在更新が保留されているパッケージの一覧。
# apt-mark showhold
isc-dhcp-common
isc-dhcp-server
更新の保留を解除する場合。
# apt-mark unhold isc-dhcp-server isc-dhcp-common
isc-dhcp-server の保留を解除しました。
isc-dhcp-common の保留を解除しました。